どのセミナーを受けたら商売が上手くいくか

tantanmen

2011年04月01日 22:00

どの業界もそうだと思うが、世の中「セミナー」と名のつくものがとても多い。
なかなか売上の上がらない中小零細企業向けに、経営セミナーとか、受注力アップセミナーとか。
年間どのくらいのお誘いがあるかわからない。すべて受講すれば、1ヶ月に1回じゃ済まないくらいあるんじゃないか。
僕が今の立場になったはじめのころには、やはりいくつかのセミナーを受講した。今でも年に1、2度は、付き合いの意味も含めて顔を出す。
そうすると、気づくことがある。
受講者も、講演者も、数年前と少しも進歩していない。
講演者は数年前からずっと同じことを言い続けているし、受講者は数年前からずっと同じことを聞き続けている。
講演者は仕方ないかもしれない。受講者が進歩しないのだから、同じことを言い続けるしか無いのだろう。

しかし、受講者は何を考えているのだろうか。
数年前から同じ内容に耳を傾け、同じ内容に頷いて、「そうだそうだ」「うちもそうしなければ」とやっている。
これが別の人ならまだいいが、同じ人なんだからびっくりする。
あんた、数年前にも同じ内容を聞いて同じ反応してたじゃないか!

結局、この人達、聞いてその場だけ感銘を受けて、会社に戻ったらいつもの業務に戻る、聞いて満足している人たちなんだ。
そんなことをしていて、業績が上がるわけないじゃないか。
そんなことなら来なければ良いと思うのだが、一攫千金の裏話でも期待しているのか、セミナーだけはよく顔を出しているようだ。
「先生、そんなことは知ってるんだけどさ、もっと○○な話はないのか?」なんて言ってる人もいる。
知ってるんなら、まずそれをやればいいじゃないか。言われたこともやらないで、他のものを求めてどうするつもりなんだろう。

僕がいくつかのセミナーを聞いてきて理解したことは、商売に近道なんてものはないんだってこと。そして、当たり前とされていることが、意外と出来ていない会社がどれだけ多いかということ。
逆に、当たり前のことを言うだけで、セミナーの講師が成り立つとも言える。

当たり前のことをやって、それをやり続けるだけで、どれだけ業績が上がるか、僕は身を持って体感したつもりだ。
そして、言われてもやらない人たちを見て、いくらセミナーを聞いたって業績が上がらないと嘆いている人たちの哀れさも学んだ。

セミナーは、自分の知らないこと、気づいていなかったこと、忘れていたことを知るために、数回や、年に1回程度受講するのは良いことだと思う。しかし、いくつも聞いたからって、成績がアップするわけじゃない。「このセミナーは自分には合わなかった」なんて事は、それはたまにはあるかもしれないが、あわないんじゃなくて、耳が痛くて聞き入れられないだけだから、こんな人は何遍足を運んだって無駄だから、明日からその時間を仕事に費やした方がマシ。

如何に言われたことを実践していくか、守・破・離こそが、基本ではないだろうか。

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